【軽貨物】個建てと車建てのメリット・デメリット【どっちが良い?】

軽貨物ドライバー

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こんにちは、わたなべです。

現在は会社勤めであるものの、将来的にはドライバーとして独立して悠々自適な生活を送りたい方や、仕事は多少キツくてもまとまったお金を稼ぎたいと思っている方には、軽貨物ドライバーの仕事がおすすめです。

一定以上の単価で稼働日数を確保できさえすれば稼げる仕事と言えます。ただ、これから宅配業界に参入しようとしている方や、ドライバーになりたての方にとっては、自分自身が稼いでいけるのかって、すごく不安ですよね。

この辺りの内容について、動画の中で語りましたので参考までにどうぞ。向かって右側のメガネが僕です。

実は業務委託ドライバーは、荷物を運んで報酬を得るという点では全員共通なのですが、その報酬形態には違いがあり、よく理解していないと、「がむしゃらに配達したのに手取りでこれだけしか残らないの…?」なんて状況になってしまうかも。

そこで今回は、複数の契約内容での業務を経験してきた僕が、軽貨物ドライバーの報酬について解説します。

特に以下のような方の役に立てるよう、記事を作成しています。

  • 個建て契約と車建て契約とは何か知りたい方
  • 両方の契約で稼働経験のある人から意見を聞きたい方
  • どちらの契約から始めるべきか悩んでいる方
  • 個建て契約と車建て契約のメリット・デメリット
  • 2つの契約形態によって配達業務へのマインドが変わった
  • 初心者こそ大手配送会社で個建て契約で稼働すべき
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個建て契約と車建て契約のメリット・デメリット

軽貨物ドライバーの契約形態には、大きく分けて個建て契約車建て(しゃだて)契約の2つが存在します。まずは、両者の違いについて確認していきましょう。

■個建て契約とは

1個の荷物の配達完了につき報酬が発生する契約のこと。例えば、1個150円に設定されていて、1日で100個の荷物を配完した場合、日当は15000円となる。

荷物の種類や大きさで価格が変動することがある。例えば、宅配便は1個150円、メール便は50円など。代引きや集荷など、対応に時間がかかる荷物の単価が高い傾向。

荷物が潤沢にありさえすれば自分の頑張り次第で日当を引き上げることが可能。しかし、閑散期など荷物が少ない時期になると売上を確保するのが難しくなる。

採用している現場は、ヤマト運輸・佐川急便・郵便局・その他企業配など。

■車建て(しゃだて)契約とは

1日単位、あるいは特定の時間数で報酬単価が決まっている契約のこと。例えば、配完数が100個でも200個でも報酬額に変動がないのが一般的。そのため、売上を引き上げるためには、日数や稼働時間数を増やす必要がある。

荷主からすると、時間内は車両を貸し切れるため予算を立てやすいという側面がある。ドライバーとしても、仮に閑散期などで荷物が減ってしまったとしても、それに比例した売上減少のリスクはないため、安定した報酬が見込める。

しかし、多くの荷物を配達させられて割に合わない仕事と感じるドライバーも存在する。

採用している現場は、Amazon・チャーター便など。

以上を踏まえた上で、両者のメリット・デメリットについてまとめます。

契約形態メリットデメリット
個建て・(荷物があれば)稼ぎやすい、特に繁忙期
・SDの配達を間近で見られる
・毎月の報酬が不安定
・閑散期は稼ぎにくい
・稀に休日出勤がある
車建て・毎月の報酬の見通しが立ちやすい
・稼働時間が決まっていることが多い
・荷物が多いと割に合わなくなる
・大きく稼げる月が少ない
・長距離走る傾向がある
個建て・車建てのメリットデメリット

とにかく“今”稼ぎたい!という方には個建てが向いていて、安定した報酬を得たい方には車建てが向いています。

2つの契約形態によって配達業務へのマインドが変わった

僕は個建て契約で2年弱稼働し、その後車建て契約の現場に移り現在に至ります。

両方の契約形態を経験して思うことは、それぞれの時期によって、働き方のマインドが変わっていたということです。

個建て契約の時はとにかく配達しまくって稼ぐことだけを考えていました。とにかく荷物を持っていけばお金になりますので、自分に割り当てられたもの以外にも、SD(正社員ドライバー)から荷物を回してもらうよう要求していました。また、待機時間がもったいなかったので、フードデリバリーを入れて日給を引き上げていました。

1個でも多く配完するために工夫もしました。例えば、朝一番に営業所を出て、平日出勤前の受取人に配達したり、埋まりやすい宅配ボックスの集合住宅から回ったりと、とにかく持ち帰る荷物を少なくし、1日の報酬を最大化することを考えていました。

しかし、車建て契約になってからは、いかに効率的に配達を終わらせるかを考えるようになりました。配完数が報酬に影響することはなくなったので、持ち戻りの荷物の数も気にしなくなりました。

そして、空いた時間でこうして記事を書いたり、節税のことについて調べたり、決められた報酬をベースにいかに手取りを増やせるかを考えるようになりました。

複数現場を経験して良かった2つのこと

つまり、僕の配達キャリアの前半はとにかく配達して稼ぐことを考え、後半は副業や節税に力を入れ始めた、ということになります。

僕にとっては両方必要な期間だったと思っています。その理由としては以下の通り。

  • 配達を限界まで入れまくってどれだけ稼げるのかが把握できた
  • 稼いだ翌年にどれだけ税金がかかってくるのか把握できた

それぞれ少し補足します。

配達を限界まで入れまくってどれだけ稼げるのかが把握できた

個建て契約の現場に入っていた頃、平月は週5、7月の一部と12月の繁忙期は週6で稼働していました。その結果、平月でも売上は45万円程度、繁忙期の最高月商は80万円を超えることができました。

おかげさまで、脱サラ2年目は年間570万円を売り上げ、経費や税引後の手取り30万円を達成することができました。

■参考記事>>僕が未経験からの軽貨物ドライバーで月の手取り30万円を稼いだ方法

ただ、身を粉にして働いてもこのくらいかと、ドライバーの報酬の天井もある程度見えました。それによって、もっと大きく稼ぐためには別のビジネスも並行してやっていった方がいいなという考えになりました。

稼いだ翌年にどれだけ税金がかかってくるのか把握できた

軽貨物ドライバーは個人事業主なので、確定申告する必要があります。それなりに稼いでしまうと、翌年の税金額もそれなりにかかってきます。具体的には以下の通り。

税金の種類金額
国民健康保険351,800円
国民年金396,480円
所得税161,100円
住民税263,600円
合計1,172,980円
代表的な税金の種類と金額の例

仮に月の平均売上が40万円だった場合、以上の税金を支払う必要があります。実に、稼いだ1/4は持ってかれてしまいます。ちなみに、計算根拠は以下の記事でまとめています。

■参考記事>>【会社員→個人事業主】軽貨物ドライバーになると支払う税金まとめ

フリーランスになってから、ここまで稼いだことがなかったので、税金額を最初に見た時はびっくりしましたよね。高すぎて。

僕の中では、もはや何のために働いてるかわからなくなるレベルです。ですので、いかに節税するか、また売上は変わなかったとしてもいかに手取りを増やすかを考えるようになりました。

初心者こそ大手配送会社で個建て契約で稼働すべき

宅配ドライバーとして長く稼働していく場合、特にキャリアのスタートの方こそ、まずは個建て契約を選択することをおすすめします。その理由としては以下の通り。

  • プロドライバーの配達方法を見て学べる
  • イレギュラーに対応できるようになる
  • 稼ぐために工夫するようになる

それぞれ補足します。

プロドライバーの配達方法を見て学べる

僕がこの記事の中で一番言いたいことはコレです。

個建ての宅配の現場は、ヤマトや佐川のような大手配送会社の委託ドライバーとして稼働することが多いのですが、SDの配達を見て学べることが非常に大きなメリットとなります。

やはり、長きに渡って正社員ドライバーをやっている方の荷扱いは丁寧ですし、受取人とのやり取りも物腰柔らかですよね。誤配も滅多にないですし、その地域のことをよく知っています。特に30年以上やってるようなプロの配達を見ていると、委託会社で数年やったくらいじゃ追いつけないくらい実力に差があるものです。

こうした質の高さを一度経験しておくと、ただ荷物を置いてくる仕事ではなく接客業として捉えることができるようになり、その後の業務に間違いなくプラスになります。

イレギュラーに対応できるようになる

日本の有名な大手配送会社で稼働していた頃、イレギュラーが起きることは日常茶飯事でした。例を挙げると以下の通りです。

  • 誤配クレームや急な再配達依頼
  • 荷物の破損や紛失
  • 自身や同僚ドライバーの車両トラブルや病欠
  • 担当エリア外への配達依頼
  • 突然の休日出勤要請 など

トラブルについては数え切れないくらい経験してきていて、その模様を別記事でまとめていますので、ご興味ある方は以下からどうぞ。

■参考記事>>軽貨物ドライバーの致命的なトラブル10選【回避のコツは準備万端】

僕がいた営業所は、委託会社に任せた荷物は委託ドライバーの中で何とかして欲しいという感じでした。

例えば、僕は1日200個くらいは配達できましたが、ごく稀に230個とか荷物が来てしまうことがあったんですよね。個建てなので配達したいのはやまやまなのですが、そうなると現実的に不可能じゃないですか。だから、同僚の委託ドライバーにお願いするわけです。その同僚も無理であれば、休みの同僚に出てきてもらうわけです(休日出勤要請が来るとはこういう時のことを指しています)。

SDに頼めればありがたいんですが、あまり受けたがらない人が多かったので、自分たちで何とかするしかありませんでした。

こういう経験をしてきている人は、自分で担当した荷物に対して責任を持てる人が多いです。少なくとも配達できることを担保する代わりに報酬を得ているわけですから。責任感を持てるドライバーは、それがそのまま市場価値になります。管理者に丸投げしちゃう人が多いので、結構目立つポイントです。

稼ぐために工夫するようになる

7月と12月は特に荷量が増える時期。SDだけでは到底配り切れない数の荷物が到着してしまうため、猫の手も借りたいほど配送会社はドライバーを欲しています。

委託ドライバーとしては、こういう時は報酬の心配をする必要はありません。荷物はいくらでもありますからね。むしろ、体が動く限り配達して売上の最高新記録を作りましょう、って感じの時期です。

問題は平月です。具体的な時期としては、お正月明けから6月、そして8月から11月までのおよそ9ヶ月半。このうち数ヶ月はそれなりの売上が立つかもしれませんが、全然荷物が回って来ないなんて月も確実にあるはずなんです。

ひどい時は、SDに荷物を回すために、委託ドライバーが担当している荷物を持っていかれたりとかしますからね。本当辞めたくなりますよね。

この閑散期を乗り切るというのが、個建てドライバーの最大の課題です。稼ぐための工夫が必要となってくるわけです。

僕はフードデリバリーを入れたり、委託会社にスポット案件を回してもらったり、時に知り合いの伝手で現場作業のバイトをしたりして食い繋いできました。ただそれだと、いつまで経っても他人次第と言うか、自分で売上を立てることはできないなと思って、ブログ運営に精を出すことになるんですが。

ですので、一つの現場では売上が足りなくなることを見越して、どうやって補填するのか考えておくのが重要なのです。「マジでヤバいな…」と思う瞬間もたまにはあるのですが、こうした経験を積むと人間強くなります。

あなたの特技はなんでしょうか。それを使ってどう換金していきましょうか。これから軽貨物業界に参入したいと思っているのであれば、(大きなお世話なのは重々承知ですが)今から副業を始めておいた方がいいかもしれません。

と言うことで、今回は個建てと車建てについて述べてきました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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