こんにちは、わたなべです。
僕は2021年から軽貨物ドライバーをやっていますが、年々「宅配ボックスをよく見るようになったなぁ」と感じます。
その傾向は特に戸建てで顕著です。少し前までは用意されていなかったお宅に、最近になって設置されてるケースが増えてきたのが印象的です。
しかし、使ったことのない方からすると、「そんなに便利なの?」とか「たくさん種類があるけど、みんなどんなものを置いてるの?」と疑問に思われるかもしれません。
そこで今回は、宅配ボックスへ2万回は配達している僕が、導入のメリットや、よく目にする人気のモデルについて解説します。
特に以下のような方の役に立てるよう、記事を作成しています。
- 宅配ボックスを設置するメリットについて知りたい方
- どんな宅配ボックスが選ばれているか知りたい方
- 宅配ボックスを導入する際に気をつけるポイントについて知りたい方
✅この記事の内容
- 戸建て居住者が宅配ボックスを設置する3つのメリット
- 配達員が選ぶ人気の宅配ボックス10選
- 現役配達員が思う荷物を受け取りやすくなるためのポイント
戸建て居住者が宅配ボックスを設置する3つのメリット
荷物を受け取る手間を省いてくれる宅配ボックスですが、他にも以下のようなメリットがあります。
- 荷物が自分のタイミングで受け取れるようになる
- 再配達依頼の手間が省ける
- 破損・紛失・盗難のリスクがなくなる
一つずつ述べます。
荷物が自分のタイミングで受け取れるようになる
宅配ボックスを利用することで、自分の好きな時に荷物が受け取れるようになります。
対面配達の場合、仮に時間指定をしていても、配達員が何時に来るのかはわかりません。手が離せない間に来てしまって、荷物が受け取れなかったら嫌ですよね。
しかし、そういう時に限って、ちょっと買い物行きたくなるかもしれないですし、子どものお迎えが急に入るかもしれません。仕事が長引くと19時以降の時間指定にも間に合いませんし、夜に在宅していてもお風呂中だと出られません。
しかし、宅配ボックスを設置すれば、そうしたストレスからは解放されます。特に、在宅ワークされてる方や子育て中の方は、そもそもインターホンを押して欲しくないと思うので、荷物が自分のタイミングで受け取れるようになると嬉しいんじゃないでしょうか。
時間を有効活用できますし、何より気を使わなくて済むようになるのがメリットです。
再配達依頼の手間が省ける
宅配ボックスを設置すると、再配達依頼の手間が劇的に減ります。理由としては以下の通り。
- 置き配禁止の配送業者でも、宅配ボックスへのお届けはOKとしている会社が多い
- 置き配だと悪天候が心配だが、宅配ボックスなら荷物破損が心配ないのでお届け可能
- 夜遅い時間でも、数日家を空けていても、宅配ボックスが代わりに受け取ってくれる
再配達になってしまう多くの要因をクリアにしてくれます。
再配達を依頼するのも申し訳ないでしょうし、2回目の配達には「必ず受け取らないと!」という気持ちになりますよね。
ただ、宅配ボックスを置いておけば、そうしたお悩みも解決します。家を空けがちな方にとっては、必要不可欠なアイテムです。
破損・紛失・盗難のリスクがなくなる
置き配を利用されている方も多いかと思いますが、宅配ボックスなら、雨による荷物破損も、強風による紛失も、盗難のリスクもなくなります。置き配も便利ですけどね、やはり安心感が違います。
配達員としても、雨で濡れるような場所には置かないなどの配慮はしていますが、置き配後に大雨が降ったり強風になったり、まして誰かが荷物を持って行ってしまうなんてことは防ぎようがありません。
置き配指定できる荷物に関しては、配送会社で補償してくれますが、再送までに時間がかかります。しかし、宅配ボックスなら一回で受け取れるので便利です。
置き配指定のできる荷物なら配送会社の補償が受けられる
補足です。ヤマト運輸のEAZY便や、Amazonの商品のような、最初から置き配指示ができる荷物に関しては、再送や返金などの補償があります。盗難や破損を極端に心配される方がいらっしゃいますが、早ければ翌日に代品が届く、なんてことも結構あります。覚えておくと安心です。
配達員が選ぶ人気の宅配ボックス10選
この章では、僕が日々配達していてよく目にする戸建て用の宅配ボックスについて紹介していきます。すでにお住まいの家に、これから工事をして設置するのは非常にハードルが高いので、今回は工事不要のものを厳選しています。
また、統計を取ったわけではないですし、【よく見る=人気】という安直な考えになっていることだけご了承ください。
手軽に導入できる宅配ボックス4選
比較的安価で導入しやすいボックスを、4点紹介していきます。
JEJアステージ ホームボックスプラス
このプラスチックの収納ボックスタイプを圧倒的によく見ます。特定のメーカーが人気というわけではありません。一例として紹介しています。
たしかに、数千円なのでお財布にも優しいですし、大きめの荷物も入りますからね。
ふたの上に『不在時はこの中に入れておいてください』と貼り紙があったり、中に重しを入れて風に飛ばされないようにしたり、南京錠を備え付けておいたり、工夫されている方が多い印象です。
ちなみに、鍵を用意されていない方の方が多数派です。宅配ボックスへの配送指示があることが大半なので、鍵がなくても僕は配達してしまいますが、特に置き配に厳しい配送業者(佐川急便など)は、不在の場合は荷物を持ち帰ってしまうかもしれません。
ただ、手軽に導入できる上に、置いておくと格段に荷物を受け取りやすくなります。
OKIPPA公式ストア 置き配バッグOKIPPA
次によく見るのがこのOKIPPAです。
玄関ドアなどに吊り下げておき、荷物を入れる時だけ広げて使用します。普段は本体は折りたたまれているので邪魔になりませんし、広げられていたらお届けされていることが一目でわかります。
ワイヤー付きで、荷物を入れたら南京錠でロックできるので、防犯性も保たれています。
ただ、結構高いところから吊り下げてる方が多く、本体を広げても宙に浮いてしまうことがあるんですよね。小さくても5kg以上あるみたいな荷物を入れる時に、破損するんじゃないかと躊躇することがあります。地面に届く高さで使用されることをおすすめします。
また、120サイズ以上の荷物だと、縦横は入っても、高さがあってジッパーが閉まりきらないことがあります。大きめの荷物だと、お届けできず持ち戻りになる可能性が意外とあります。
それでも、玄関前スペースに余裕がなかったり、軽めの荷物を頼む方には向いています。
MKT 宅配ボックス 75L
このタイプもよく配達します。戸建てもそうなのですが、オートロックではない2階建てのアパートとかでもよく見ます。細長い荷物だと無理ですが、120サイズくらいの梱包箱がギリギリ入るので、荷物がお届けできることの方が多いです。
ワイヤーと南京錠が備え付けられているので防犯性も担保されてますし、軽くて安いので導入しやすいのが強みです。
撥水素材なので、かなり強い雨でも浸水しないはずですが、荷物を入れようとふたを開けた時に、ふたに溜まった水がやや中に入ってしまったりすることがあります。
また、類似商品にも言えることですが、ネイビーとか黒色が多いので、しばらく外に置いておくと砂埃が付いて汚く見えてしまう、というデメリットもあります。正直、汚れすぎていると触れるのに抵抗があります…
ただ、お手軽さは抜群ですし、配達員に気づいてもらえます。迷ったらとりあえずこれを置いてみてください。
平和工業 デリバリーボックス
上の3つよりも見かける頻度はやや落ちますが、こちらも設置されている方は結構多いです。
コンパクトですが深さがあるので、大きめの梱包箱も入る印象がありますね。
南京錠を付けられますが、用意されてない方が多いです。置き配に厳しい業者は荷物を持ち帰ってしまう可能性がありますが、オンライン上での置き配指示されていれば問題ありません。
雨に濡れにくいですし、外からの衝撃に強いので荷物が守られるメリットがあります。
何と言ってもデザイン性が高いので、おしゃれなお宅に置いてあるイメージです。自宅の外観にこだわりたい方にはおすすめですね。
防犯性の高い宅配ボックス6選
高額になりますが、防犯性の高い宅配ボックスを6点紹介していきます。
パナソニック 宅配ボックス COMBO-LIGHT ラージ
このタイプが据え置きボックスの中で一番よく見るかもしれません。
ミドルタイプもラインナップされていますが、このラージタイプの方が人気です。高さ70cmの荷物まで収納できるので、結構大きめのものでもお届けができます。
配達時の操作も簡単で、荷物を入れたら内側のレバーを動かし、扉を閉めて押印ボタンを下げれば完了なので、ドライバーとしては嬉しい簡単設計になっています。
取り出しはもっと簡単で、専用の特殊キーを差し込んで回すだけです。
このボックスに当たると、配達が早いので助かります。
Panasonic 宅配ボックス COMBO ミドルタイプ
連続でパナソニックからの紹介になりました(たまたまです)。こちらもスリムタイプやハーフタイプなどのラインナップがありますが、ミドルタイプが人気です。
受取人と配達員の使いやすさを追求し、耐久性も兼ね備えた宅配ボックスです。
配達員からすると、正直この宅配ボックスが最高に使いやすいです。たぶんドライバー全員がそう思っているんじゃないでしょうか。というのも、扉を開けるのもボタンを押すだけ、そしてロックするのも裏側のレバーを下ろし閉めるだけというシンプルな操作である上、手が汚れなくて済むという快適な使い心地だからです。
開ける時も、専用の特殊キーを回すだけなので、受け取る側からしても手間が少なくなっています。
また、固定用の台座も用意されています。ボックス本体を直置きされている状態も結構見ますけどね。たしかに、台座があった方が安心です。
全て購入すると結構な値段になりますが、毎日のように宅配を使われる方にとっては、買って損のない1台だと思います。
PYKES PEAK TAKUHAI BOX
このボックスも割とよく見ます。
最大の特徴は、下扉からだけでなく、天井のふたを開けることでも荷物を投函できる点です。
一度に荷物を頼んで、宅配業者同士ががバッティングしてしまうと、宅配ボックスが使用中でお届けできないといった現象が起こりますが、このボックスなら2箇所から荷物を入れられるので、小さめの荷物なら複数回配達員が来ても大丈夫です。
また、下扉からなら62cmまでの荷物が収納できるので、大きめの荷物でもお届け可能です。
そして、何より操作が簡単です。ロックする時は、扉を閉めて側面に付いているボタンを押すだけですし、取り出し時も鍵を差し込んで回すだけ。
このボックスも配達しやすさの観点では最高級です(もっと増えてほしいと切に願います)。
るすぽす 2段タイプ
このるすぽすもそこそこ見ます。何と言っても、ポストと宅配ボックスが一体型になっているのが特徴です。ただ、ポストは完全防水ではないので、屋根の下に置くことが想定されています。
2段タイプと3段タイプがラインナップされていますが、2段タイプの方がよく見ます。
2段タイプには120サイズの荷物が、3段タイプには80サイズと100サイズの荷物が入ります。
配達していて感じるのは、100サイズでは入りきらずに持ち帰ることが結構あるので、2段タイプが置いてあると助かります。ただ、1日で何社か宅配業社が来る場合のことを考えると、小さめの荷物をよく頼む方には3段タイプが合っています。
操作も簡単で、側面のボタンを押すだけでロック、取り出しは鍵を差し込んで解錠です。僕は普段、ポスト投函できる荷物も配達しているので、1回で複数個のお届けがあっても、まとめて1個のボックスに入れられるのは便利です。
デザイン性にも優れていて本体色も豊富なので、自宅の外観にマッチしたタイプを選択できるのも嬉しいですね。
DORIS 宅配ボックス ギブニー 1段
たまーに見るのがこのタイプ。120サイズの荷物は入らないものの、扉を開けて側面のボタンを押すだけで配達できてしまうので、ドライバーからするとすごく使いやすくてありがたいです。
ただ、植物の多いお庭の中にこのボックスの緑があると、溶け込みすぎて存在に気がつかないかも…インターホンのところに『宅配ボックスあります』など記載があるお宅も多いですけどね。
据え置き型にしては価格もお手頃なので、1日に何回も配送業社が来るほどではない方にはおすすめです。
グリーンライフ アルミベンチストッカー144
庭や玄関前のスペースが広いお宅でよく見るのが、このベンチタイプのボックスです。天井のふたが開けられて、中はかなりの大容量。本来は、『ベンチにもなる屋外収納』としての商品ですが、宅配ボックスとして利用されている方が結構います。
幅114cmや84cmなど、サイズ違いがラインナップされているので、好みの大きさを選べます。
南京錠をかけられる仕様になっていますが、鍵をかけるような指示を受けたことはほとんどありません。「中に入れておいてください」とだけ指示があるのが大半です。
これを置いている方は、毎日に近いくらい宅配を頼まれているのか、荷物を入れようとするとすでに色んな配送会社の荷物が入っていることが多いのが印象的です。
鍵をかけない使い方であれば、荷物のサイズが大きくても何個も入るので、宅配便のヘビーユーザーの方におすすめです。
【番外編】宅配ボックス以外の荷物の受け取り方法
余談ぽくなりますが、宅配ボックス以外に大型のポストにお届けすることが多いです。
ポストなので、基本的に鍵はかけない形になります。防犯的にはやや不安はありますが、中に入れておいてくださいという方は意外と少なくありません。と言うことで、2点挙げます。
ヤマソロ スタンドポスト フォリア
宅配ボックス兼用で使われるポストとしては一番見かけるタイプです。
何と言っても、天井のふたがパカっと開くのが印象的。大容量なので、80サイズくらいの箱であれば入ってしまいます。
また、荷物の大きさは限定されますが、ポストの下の網の部分に置き配お願いしますと指定されることもあります。たしかに、雨で地面が濡れている時でも接地しなければ濡れませんからね。悪天候での置き配も安心です。
ARCHITECTUAL MAILBOXES パトリオット
このタイプもたまに見ます。
ふたを開けて投函して閉めるだけという、至って普通のポストとしての機能のみ。ですが、とにかく大容量。僕は初めて見た時びっくりしました。。
80サイズまでの箱なら入るため、宅配ボックスとして利用されている方も少なくありません。
デザインもいいですよね、海外のポストっぽくて。
現役配達員が思う荷物を受け取りやすくなるためのポイント
少し前に、宅配ボックスへの配達指示があっても、お届けができない場合についての記事を書きました。
■関連記事>>【不在でもOK】置き配や宅配ボックスについて現役配達員が思うこと
その原因をまとめると、以下の通りです。
- サイズオーバーで荷物が入りきらない
- 宅配ボックスが埋まっている
- 宅配ボックスの鍵がかからない
大半はサイズオーバーで持ち戻るというパターン、次に、すでにボックスが利用中でお届けができないパターンです。
また、置き配に厳しい配送業者の場合は、鍵のかからないボックスだと持ち帰る可能性があるため、この中に入れました。
荷物を受け取りやすくするために、これらの要因をクリアする必要があります。具体的な方法は以下の通り。
- 大きめの宅配ボックスを設置する
- 複数の扉のある宅配ボックスを用意する or ボックス使用中の際は置き配OKと貼り紙をする
- 南京錠などロックできる装備を用意する
抵抗のある方は別ですが、置き配でもOKという方は結構いらっしゃると思います。これもやはり業者によるところはあるのですが、ドライバーの立場としては、貼り紙があるだけでかなり置き配しやすくなります(=受け取りやすくなりますよね)。
宅配ボックス購入に補助金が利用できる場合も
この記事を書いている2024年時点ではかなり地域が限定されますが、個人が宅配ボックスを設置する場合に、補助金が受けられる自治体が存在します。
スマート補助金様(外部サイトへ飛びます)のページで、『宅配ボックス』でキーワード検索すると、20件くらいヒットしました。
僕の住んでいる千葉県で実施しているのは四街道市だけでしたが、今後こうした補助金を出す流れが、もっと広がってほしいと思います。
ということで、今回は人気の宅配ボックスについて紹介しました。最高の1台のために、少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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