【DS-MAX】労働マルチで1年半働き続け貯金300万円溶かした話

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こんにちは、わたなべです。

僕は3回転職を経験しているのですが、初めての転職先がいわゆる労働マルチの会社でした。

耳慣れない言葉だと思いますが、僕はこの会社と業務委託契約を結び、1年半働き続けた結果、貯金額にして300万円ほどを溶かしてしまいました。

会社員生活が長かったせいか、「働いてるんだからある程度の報酬は支払われるだろう」という前提の考え方をしていましたが、実際は無給の日もあり、月額にして10万円を稼ぐのもやっとでした。

よく考えず転職してしまうと、こういった会社と契約して自分や家族を苦しめてしまうことになりかねません。今回は、警鐘を鳴らす意味も込めて情報発信していきます。

特に以下のような方へ役立てるよう、記事を作成しています。

  • 労働マルチとは何か知りたい方
  • 労働マルチで実際に働くとどうなるのか実例が知りたい方
  • 労働マルチは何が問題なのか知りたい方
  • 家族や身内が労働マルチにハマっている方

✅この記事の内容

  • 労働マルチとは何か
  • 労働マルチで1年半働き続け貯金を300万円溶かした話
  • 経験者が思う労働マルチの3つの問題点
  • 労働マルチから逃れるためには無理にでも引き離すしかない
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労働マルチとは何か

労働マルチとは、表向きはクライアントの商品を代行して販売する卸売業者である一方、実態は求人広告で表示している金額とは程遠い安い報酬で販売員を使用している組織のことです。

僕は聞いたことがありませんでしたが、ネット上ではDS-MAXという呼称も使用されていて、wikipediaにも以下のような記載がありました。

DS-MAXは、提携する独立採算制訪問販売会社に商品を委託する卸売会社であり、北米南米ヨーロッパアジアに点在する架空の巨大組織。いわゆるマルチ組織である。フランチャイズではないため経営権の売買等はできず、参入するにはダイレクトセールスから始める。いわゆる「やり甲斐搾取」の典型例であり、委託販売にもかかわらず、長時間に及ぶ違法拘束やノルマなどが問題になっている。近年問題になっているのは、違法な求人広告と違法な契約内容である。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/DS-MAX 一部抜粋

労働マルチの組織図

労働マルチは以下のような組織になっています。

労働マルチの組織図

最初は誰もがトレーニーからスタート。次に昇格するとリーダー、次がマネージャーとなり、オーナーまで昇格すると独立開業することができます。オーナー単位でオフィスが存在しており、マネージャーがオーナーに昇格すると、また新たなオフィスができるといった形で拡大しています。

オーナーの上位ポジションも存在しており、オーナーのオフィスから新オーナーを複数人誕生させるとディビジョンマネージャーとなり、オーナーをコンサルティングする立場となります。

社会的には、オーナー以上は会社経営者、マネージャー以下は全員がオーナーの会社と業務委託契約を結んでいるフリーランスとなります。

この組織に参加するメリットは、複数の人材とまとまった売り上げを持った状態で独立開業できる点です。

労働マルチのビジネスモデル

ビジネスモデルは、クライアントから依頼された商品を、飛び込み訪問やショッピングモールでのイベント勧誘によるダイレクトセールスによって販売するといったものです。

“システム”というマニュアルが存在し、その通りに行動することを求められます(逆にそれ以外のことをやろうとすると、余計なことを考えないように言われます)。

販売件数や売り上げ優秀者から順にリーダーとなり、新人(=トレーニー)を任せてもらえます。自分のチームのメンバーが増えることが自身のオーナーへの近道になるわけなので、それが販売業務のモチベーションになっています。

販売マージンは、契約獲得者とオーナー、上部団体でほぼ3等分さるため、ポジションが上がれば上がるほど売り上げが増えます。

一方、契約が全く取れなければ、どれだけ長い時間働いても報酬はゼロです。

前述しましたが、業務委託契約をベースにしているのは、オフィスが労働時間分の固定給を支払わずに済むためです。こうした労働力を搾取している点が『労働マルチ』と呼ばれる所以です

労働マルチは転職市場に普通に存在している

労働マルチの会社は、転職サイトを見れば普通に点在しています。現に、僕も大手求人サイトで募集広告を見て応募しています。

後述しますが、求人広告の内容は、年齢不問・性別不問・経験不問で間口が広くなっており、『圧倒的成長』や『ステップアップ』、『未来の社長を募集します』など未来志向の記載が多いです。

DS-MAX系の労働マルチが使用している用語

DS-MAXが使用している言葉は横文字が多かったり、聞きなれない特殊な表現が多用されています。いくつか例を挙げると以下の通りです。

  • JUICE(ジュース):Join Us In Creating Excitementの略。「いい仕事してるな!」とか「ノってるね!」みたいな意味。
  • Attitude(アティチュード):『前向きな姿勢』や『野心的』みたいな意味。Attitudeが良い・悪い、のようにも使用される。
  • 5STEPS:ダイレクトセールスの際の基本理念をまとめたもの。
  • 8STEPS:ビジネスを行う上での基本姿勢をまとめたもの。
  • 平均率の法則:『多くのyesに出会うためにはより多くの人に会おう』という意味。
  • ネガティブ:ビジネス上でモチベーションを下げる要因のこと。1日中飛び込み訪問をしても0件だったり、「今日は雨だから面倒」のようにトレーニーから言われたりしても、そのネガティブを乗り越えるのが大事と教えられる。
  • Guys(ガイズ):オフィスを持つ前の構成員の総称。オーナー以上は含まれない。

このような言葉を1つでも使用されていれば、ほぼ労働マルチで間違いありません。いずれも、構成員をマニュアルで縛り、常に前向きな姿勢でいさせるための言葉です。

労働マルチで1年半働き続け貯金を300万円溶かした話

労働マルチを理解するのに、僕の体験談を読んでいただくのが一番の近道かと思います。少し長くなりますが、是非お付き合いください。

新卒で入社した会社を辞めた3つの理由

遡ること数年前、僕は新卒から9年勤めた会社を辞めました。その理由としては以下の3点です。

  • 子どもの面倒を見るために土日休みを確保したかった
  • 【自分の将来=当時の上司の姿】であることに気づき、別の道を歩みたかった
  • 新車を売ることに何の意味があるのかわからなくなった

家庭の事情半分、当時の仕事に限界を感じた半分って感じです。

会社を辞めると言うよりも、会社員を辞めようという意味合いが強かったので、転職先は業務委託の仕事と決めていました。

労働マルチとの出会い

そんな中、以下のような求人に出逢います。

  • 仕事内容:次世代型プロモーションによるイベント運営
  • 雇用形態:正社員または業務委託を選べます
  • 勤務時間:<正社員>10:00〜19:00 <業務委託>原則自由
  • 休日休暇:<正社員>年間120日 <業務委託>原則自由
  • 給与:<正社員>月給25万以上 <業務委託>売上の35%

報酬例も記載がありましたが、1年目で320万円くらいで、割と普通な金額だったので安心していました。

当時、勤務していた会社を辞めたい、とにかく自由の身になりたいと考えていた僕は、何やらカッコ良さそうな仕事内容を見て、即面接を申し込みます。

一次面接の担当の方は、そのオフィスの代表の方だそう。履歴書持参で職歴や志望動機などを聞かれ、普通の雰囲気でスタート。

しかし、業務内容についてのレクチャーが始まると、『起業家育成プロジェクト』とか『世界52カ国で採用されているシステム』『一人でも多くのオーナーを輩出する』など、かなり規模の大きい話が飛び出します。

多くの人は「そんな話怪しいに決まってんじゃん」と思うかもしれませんが、当時の僕はこの時点でかなりの関心を持ってしまっていました。

次のステップは職場見学会だと案内され、僕はもちろん先に進みますと回答。

すると、数日後にオフィスに集合の段取りになりました。そこで、リーダーと呼ばれる方を紹介され、現場まで電車移動する流れに。

電車・バスを使い、移動すること2時間超。「かなり遠くまで移動するな」と思いつつ、到着したのは都内某所の郵便局。

ここでイベントをやってるので、今日は雰囲気を見て欲しいとのこと。ここでも、また別のリーダーさんを紹介されます。若くして始めたものの、2ヶ月でリーダーに昇格し、今一番勢いがある方だそう。

業務内容はシンプルで、郵便局の利用者の方に声をかけ、牛乳の宅配をお勧めする仕事。契約を取れれば、本数に応じて報酬が増えますとの話でした。

ただ、販売スタッフの業務よりも、人材マネージメントが重要だとか、この仕事の将来性の話とかを結構されます。

正社員の場合は、イベント会場で販売スタッフ業務がメインだけど、総合職(業務委託)の場合、ステップアップすれば自分のオフィスを持てるようになる、というような趣旨。

それを聞いて、僕は今後会社員に戻る気は全くなかったため、業務委託として下積みしながら起業を目指すことを決意。

オフィスに帰ると、二次面接があるとのことで、途中から一人で戻ることに。代表の方が待っていて、最終的に正社員か業務委託のどちらを希望するかを聞かれます。

僕の答えは、もちろん“総合職”。これで晴れて、“脱サラ”する準備が完了しました。

オフィスに一歩足を踏み入れた時に感じた違和感

新たなキャリアのスタートの日は数時間の座学研修があり、翌日から早速リーダーさんと現場に入ってほしいと言われます。

現場はやはり、都内某所の郵便局。ここで、朝早くリーダーさんと待ち合わせし、イベント準備や当日の流れを説明されます。

やることは、見学会で案内された内容と全く同じ。郵便局の利用者の方や、通りを歩いている方に片っ端から声をかけ集客、骨密度を測ってもらい結果について説明、最後に牛乳宅配の勧誘するといった流れです。

これを、郵便局が閉まるまでひたすら繰り返します。結果的に、初日は僕は契約が取れませんでしたが、リーダーさんは数件取っていました。

「最初は難しいと思うかもしれないけど、慣れてくると簡単に取れるようになってくる」とのこと。ここでやっていくと決めた以上、契約を取らないといけません。翌日から、気を引き締めて本気で取り組もうと誓います。

販売業務終了後はオフィスに戻ります。が、ここでやや違和感を感じることになります。

扉を開けた瞬間に、爆音でかかっている音楽、それに負けないくらい大きな声で「おつかれさまでーす!!」とハイテンションになるリーダー、そしてそれを上回るテンションでハイタッチで迎える同僚のメンバーたち。

見よう見まねで、僕も自分自身をテンションMAXに引き上げます。そしてハイタッチ。

メンバーたちは僕を含めて5名程度。それぞれのことを下の名前で呼び合っていました。

オフィスに着いてやることは、主に当日の販売結果について、オーナーへの報告することです。一人ずつ呼ばれるので、待機中にメンバーたちとコミュニケーションを取る、みたいな感じでした。

初めての経験でいろいろ大変でしたが、これでなんとか1日が終了。業務内容も大体覚え、同僚やオーナーたちも優しそうな雰囲気、契約さえ取れれば何とかなりそうだと思いつつ、「明日は絶対契約を取ってやろう!」と意気込みながら帰宅します。

朝7時に家を出て、帰宅したのは21時。しかし、この日の売り上げは0円でした。

収入を犠牲にしつつリーダー昇格を目指す生活

前述の通り、労働マルチの世界は、“ポジション”と呼ばれる階級組織になっています。

全員がトレーニーからスタートし、昇格するとリーダーとなります。リーダーになると、自分のチームを持ち始めることができます。チームとは、弟子とか構成員みたいな感覚で、リーダーが販売業務だったり、ビジネスに対しての考え方をレクチャーします。

僕が契約していた会社では、チームを5人揃えるとオーナーまで登り詰めることができ、晴れて独立開業ができるという仕組みでした。

最初は当面の間、リーダーポジションを目指すことになるのですが、継続して一定の売上を立てる(=契約を取る)必要があります。

当時の基準は1日4件以上の契約を取ることでしたが、最初のうちは0〜2件を行ったり来たりする日々。しかし、3ヶ月目あたりから4件以上を超える日が出始め、結果的に4ヶ月でリーダー昇格することができました。

しかし、その間の月の報酬は良くて10数万円、少なくて5万円とかでした。オーナーに金銭的な相談をしても、「今はその金額かもしれないけど、将来的には増えるわけだよね。そのために頑張ってるんだよね。」と未来志向の話をされます。

もちろん、オーナーになれば月に数千万の売り上げに跳ね上がるため、数ヶ月とか1年の資金難は後で取り返せばいいか、と思っていました。

続けるほど家族との関係性が最悪に

スタートから半年もすると、僕は『少しでも契約を取り、チームを増やし、早く独立すること』のみを考えて行動するようになっていました。

ただ、僕には妻もいて子どもも二人、一軒家に住んでいて車もあります。1ヶ月の生活費で最低でも30万以上は必要ですが、稼いでくるのは10万円程度。どう考えても生活できません。

いつになったら売り上げが増えるのかわからない状況で、不安がる妻との関係性もギクシャクし始めます。そして、会社員として働く生活に戻してほしいと懇願されます。ですが、僕はそれを拒否します。

貯金を取り崩しながらの日々が続き、僕も焦ってはいるものの、現実は見ないようにしていました(販売業務に入ればがむしゃらにやるだけですし、メンバーたちはいい人だし、仕事に没頭することが僕の安心材料でした)。

転職から1年が過ぎたあたりで、奨学金返済を猶予申請、社会保険や年金を減免申請、国からの返還不要の給付金を申し込み、なんとか家計を立て直そうとします。

しかし、根本的な解決には至りません。そして、1年半が経過するあたりで貯金額が底をつき始めました。

僕は、マルチな生活を絶対に継続したいと考えていたため、とうとう「国から借金したい」と妻に提案し始めていました。お金さえあれば文句ないよね、という危険すぎる発想です。

それだけは絶対にやめるよう、強めに諭してくれたおかげで思いとどまりましたが、かなり本気でした。

そんな中、母親から「話がある」と連絡が来ます。

両親から必死に説得され“洗脳”が解ける

僕は突然、実家に呼び出されます。会社を辞めて、営業代行の仕事をしているということは伝えていましたが、収入が激減していることは伏せていました。しかし、妻は相談していたみたいで、見かねた両親が代わりに僕を止めようとしていました。

そして、両親から「すぐに今やってる仕事から離れてくれ」と切り出されます。僕はチームの子もいましたし、今すぐに辞めることは絶対にできないと反論。

「収入がないのにどうやって家族を養っていくのか?」と問いただされるも、オーナーになれば収入が跳ね上がると反論。

そして僕は、家族に今より豊かな暮らしと、両親に親孝行をするために今頑張っていることを力説します。しかし、今思えば正論で切り返されました。「あなたの家族は特別いい暮らしは望んでいないし、私たち(=両親)もそんな手法で稼いだお金で親孝行してほしいとも思っていない」とピシャリ。

僕はこの言葉を聞いて何も言えなくなりました。そして涙が出てきました。

今まで何のために頑張ってきたのかがわからなくなっていました。

【脱サラして収入が激減→なかなか事態が好転しない→今までの失ったお金と時間を回収するにはオーナーになるしかない】という、歪んだ精神状態にありました。

この瞬間、僕の“洗脳”は解けました。

労働マルチから離れたその後

実家での話し合いの翌日は、確か休みでした。

妻とも話し合い、今まで苦労をかけてしまったことをお詫びし、もう一度会社員として働き出すことを約束。

その日にオフィスにも連絡し、オーナーに即日辞めることを報告。

「自分の決めた道なら頑張って」くらい言ってくれるかと思いましたが、実際は違いました。

「やり通そうと思っていたことをやり通せなかった、途中で諦めてしまったんだということは、一生覚えていた方がいい」

この言葉を聞いて、自分から離れていくとわかった瞬間に突き放されたような気持ちになりました。確かに、僕が辞めることで、オフィスの年間売り上げは100数十万円無くなるわけですから当然かもしれません。

それからというもの、その組織との関わりは一切ありません。

結果的に、1年半労働マルチにフルコミットした結果、300万円もの貯金を溶かすという事態になってしまいました。

経験者が思う労働マルチの3つの問題点

労働マルチは具体的に何が問題なのか。経験者目線で思うポイントは以下の3点です。

  • 求人広告と実態がかけ離れている
  • オーナーになるまでの再現性が低い
  • 自分で辞める意思が働きづらい

一つずつ解説します。

求人広告と実態がかけ離れている

求人広告に書かれている内容と違い、拘束時間は圧倒的に長く、収入は圧倒的に少ないです。

また、正社員と業務委託を選択できるような案内がありますが、事実上、業務委託のみを選択させるような仕組みになっています。

業務委託契約であれば社会保険も不要、報酬も出来高払いにすることができるので、労働マルチにとっては有利に働きます。

固定給にした瞬間に会社経営が成り立たなくなる

なぜ労働マルチがこのような採用をするかというと、正社員として雇い入れ、社会保険完備の固定給にしてしまうと、会社がもたないからです。

「個人事業主として活動してるのは、社長と同じ目線でビジネスを学ぶため」と教えられますが、固定給を払うほどの体力が会社にないというのが実情です。

オーナーになるまでの再現性が低い

労働マルチにトレーニーから参加する人たちの大半はオーナーを目指していますが、そこまで到達するのはほんの一握りです。

「続けていれば誰でも必ず経営者になれる」と教えられますが、結局は営業成績が良かった人だけが続けることができて、順番に昇格していきます。

1人オーナーが出るまでに、おそらく100人は辞めています。『経営者育成プログラム』とか体のいいキャッチコピーを謳っていることが多いですが、再現性はほぼゼロです。

自分で辞める意思が働きづらい

労働マルチに一度ハマってしまうと、なかなか自分で辞める決断をすることができません。理由としては以下の3点です。

  1. その環境で働き続けることを決断したのは自分であるという意識
  2. ネガティブを一切排除しようとしてくる
  3. 全世界52カ国で日々ガイズが頑張っていると教えられる

特に2点目については、過去を引きずったり、弱音を吐いたりすることは全てネガティブであり、ポジティブな言動を要求されます。

ネガティブを言い合う可能性が高いので、トレーニー同士で帰ったりすることも禁止でした。最初は違和感に感じるのですが、それを通り過ぎると組織内の常識のようになります。

途中で辞めるなんてネガティブの象徴みたいな出来事なので、誰も触れようとしません。そうした雰囲気が辞めづらくなっている要因です。

社会的に役に立っている側面があることも事実

高いモチベーションで営業力を発揮することで、商品を販売してきてほしいクライアントから喜ばれている側面があることも事実です。

明るい笑顔で1日200件とか飛び込み訪問を1週間くらい続けると、割と誰でも契約を取れてしまうものです(普通はやろうとも思わないでしょうけど…)。

僕は牛乳宅配の契約を扱っている期間が長かったのですが、販売店の方に、いつもものすごく感謝されていました。ですので、社会的意義がある仕事だということについては否定しません。

しかし、やり方が良くないですよね。

実際に、営業代行で正社員雇用している企業はたくさんあります。そうした、コストを企業側が負担しないビジネスモデル自体に問題の根源が存在します。

労働マルチから逃れるためには無理にでも引き離すしかない

労働マルチにハマっている人間に、言葉で目を覚まさせるのはほぼ不可能です。一旦、物理的に関係を断つことしか方法はありません。

僕も何度も家族に説得されましたが、幾度となく突っぱねてきました。それは、「外の人はネガティブなことを言ってくるもの。ポジションが上の人の言うことをよく聞くこと。」という考え方に支配されているからです。

僕は、無理にでも引き離されなかったら、おそらく借金を何百万も背負っていて、離婚もしていたかもしれません。何とかしようとしてくれた両親には感謝しています。

労働マルチ(DS-MAX)に参加している方へ、僕から言いたいことがあります。本来やりたかったことは何ですか?あなたは何のために今活動していますか?それは家族や親族を本当に幸せにすることですか?

経営者になる方法は無数にあります。営業をやるなら、ちゃんと報酬を払ってくれる会社もたくさんあります。副業から少しずつ拡大して、お金を稼いでいる人もたくさんいます。

今、10万円程度の報酬で働いている状況は異常です。どうか自分の人生を滅茶苦茶にしないよう祈っています。

ブラック企業かどうか見分けるには情報収集が必要

労働マルチはもちろんですが、正社員待遇であったとしても、世の中にはブラック企業で溢れています。

そうした企業に入ってしまうと、労働時間が長い割に年収が上がらなかったり、悪質な上司との人間関係に悩んだり、高いノルマ設定をクリアするために奔走したりと、とにかく自分が大変になってメンタルが病みます。

ですので、できる限り志望企業の情報を取りましょう。今はネット検索すれば、実際に働いていた方の口コミが簡単に情報収集できますから。

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ということで、今回は労働マルチの実態についてお届けしました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. たつや より:

    私も労働マルチ「株式会社Colorful」の中村陽介に騙されたものです。同じように辞めようとしたとき、オーナーと1対1で飲みに誘われ、なかなか「戻る」と言わない自分に怒り出し、髪の毛を引っ張りまわし、殴られあざができました。正直、何が起こったかわからず、泣いてしまいました。そこで辞めればよかったですが、「本気でオーナーにしようとしてくれている」と考えてしまい、最後踏ん張って戻りました。が、結局はオーナーのダイレクトのリーダーをオーナーにするために条件であるリーダーを辞めさせたくなかっただけでした。結局信頼していないリーダーに任されて、オーナーになれませんでした。うつになって辞めました!
    本当に仙台の中村陽介、池袋の佐野優貴佳は消えてほしい。

    • わたなべ より:

      コメントいただき、ありがとうございます!
      かなりひどい体験をされたんですね…心中お察しします。
      このビジネスの最大の問題は、僕やたつやさんを含め、洗脳状態を作り上げて辞めさせないようにする点かと思っています。
      結果的にオーナーはオーナーを一人でも輩出したいわけで、その途中に誰が病もうが、何人辞めようが、平均率の法則だからと切り捨てますよね。
      大半の方は何かを失って辞めていくので、そういう方を一人でも防ぎたくて記事を書きました。
      今後の人生、心身ともにどうかご自愛ください。

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