【不在でもOK】置き配や宅配ボックスについて現役配達員が思うこと

軽貨物ドライバー

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こんにちは、わたなべです。

僕が軽貨物ドライバーになってから、早3年が経とうとしています。それ以前はもちろん違う仕事をしていましたから、宅配を受け取るユーザー側の人間でした。

その頃思っていたことがいくつかあります。それは、いつも対面配達してくれるけど置き配をお願いした方が楽なのかなぁ、とか、宅配ボックスを設置してそこに届けて欲しいと依頼した方がいいのかなぁ、というもの。

よく宅配を頼む方にとっては配達員って結構身近な存在だと思うのですが、配達中に何を考えているのかとか、何を望んでいるのかってよくわからないですし、考えたこともありませんよね。

そこで今回は、現役の軽貨物ドライバーである僕が、配達中にどんなことを考えているのかについて、本音で語ります。受取人の方へお願いする内容が含まれているので、不快と思われる部分については読み飛ばしてください。

特に以下のような方の役に立てるように、記事を作成しています。

  • ドライバーが配達中にどんなことを考えているのか知りたい方
  • 置き配や宅配ボックスへの配達は楽だと感じるのか気になる方
  • 配達員はユーザーにどんなことを望んでいるのか知りたい方

✅この記事の内容

  • 宅配ドライバーが配達中に考えているたった一つのこと
  • 置き配や宅配ボックスについて現役配達員が思うこと
  • 配送会社ごとのサービスには差があることをわかって欲しい
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宅配ドライバーが配達中に考えているたった一つのこと

配送ドライバーが配達中に考えていることは一つしかありません。それは、早く配達を終わらせたいということです。これに尽きます。

宅配ドライバーと言っても、宅配便をお届けしている人間もいれば、牛乳配達や生協の宅配スタッフの方もいます。バイクになりますが、郵便局員も新聞屋さんも宅配されています。

運転している乗り物も違えば運ぶものも違いますが、おそらく全ての配達員が「早く終わんないかなぁ」と考えています。みなさんも仕事を早く終わらせて帰りたいですよね。それと同じです。

また、ドライバーって多くの場合、待機時間というか休憩できる時間があるんですよね。配達が早めに終われば自分の時間ができるので、昼食を取ったり、昼寝したり、スマホで動画を見たり、僕のように記事作成したりできるわけです。

僕は割とこの時間を楽しみにして動いているところがあるので、できるだけ早めに配達を切り上げたいと毎日思っています。もちろん配達ルールは守りつつですが。

配達員が守るべきルール

早く配達が終わりさえすればいい、というものではありません。我々配達員には、守らなくてはいけないルールがあります。代表的なものを挙げると以下の通り。

  • 交通事故は絶対に起こさない
  • 時間帯指定・配達指示を守る
  • 無断置き配の禁止
  • お客様への対応を良くする

特に、時間帯指定や配達指示の順守、無断置き配をしないことは、お客様にも直接影響があるところですので、比較的神経質になりながら配達しています。

ルールを守りながらも、荷主からは全ての荷物を配り切るよう言われていますから、日々時間に追われながら業務をしています。1日の労働時間が◯◯時間までとか、夜の21時までしか配達してはいけないみたいな制限時間も決まっているので、割りと毎日忙しくしています。

配達を短縮するために実践していること

ちょっと余談ですが紹介します。

早く配達を終わらせるために、各ドライバーは日々工夫を凝らしています。例を挙げると以下の通り。

  • 一度行った配達先周辺の地理を覚えておく
  • 同じエリアは2度行かないようにルーティングする
  • 荷物を出す時のことを考えて積み込む
  • 不在時、架電をすると同時に不在票を書く
  • 配達が終わった瞬間に端末で次の配達先を確認する

あまりゆっくり配達していると、配りきれないことがあります(未配と言います)。未配を出すと、お客様にも迷惑がかかりますし、ドライバー個人としての評価も下がりますので、絶対に回避したいところなんですよね。

そういった経緯から、大半のドライバーは、未配を出さないために各自工夫していますし、それができるドライバーが求められています。

置き配や宅配ボックスについて現役配達員が思うこと

ひと昔前の配達というと、基本的に全ての荷物を対面で受け取り、不在なら持ち戻って当日か翌日に再配達、という一連の流れでした。しかし、今では置き配指示が身近になり、個人宅用の宅配ボックスも普及しつつあるため、我々ドライバーの後押しをしてくれて大変助かっています。

そんな対面配達以外の選択肢について、配達員はどう思っているのか、忖度なしに語ります。

置き配について

置き配でお願いします、と言われることについては、基本的にはありがたいと思っています。というのも、対面しなくていいということは、それだけ1件の配達にかかる時間が短縮できるということですから。

ただ、例えば電話で口頭で置き配依頼があったとしても、原則できませんので困ってしまうことがあります。

ここで置き配依頼についてちょっと補足します。

■置き配依頼についてのドライバーの対応

電話で置き配を依頼されたとしても、ご希望に添えない場合があります。というのも、依頼をされて置き配した後、ドライバーの責任問題に発展してしまう可能性があるからです。例を挙げると以下の通り。

  • 奥様から置き配を依頼されたものの、注文者のご主人は置き配を了承されていなかった場合
  • 置き配を実施した以後、悪天候で荷物が破損したり紛失した場合 など

いずれも、お客様のご依頼で置き配を実施したとしても、「そんな依頼してない」と言われる可能性はゼロではありません。ドライバーに責任が降りかかる可能性があるため、簡単に置き配にはできないのです。

オンライン上で依頼がありお客様からの意思が文字で残る場合、営業所に依頼があり会社からの指示で置き配をする場合や、Amazonのように電話の内容が録音される場合であれば問題ありません。

日本の大手配送会社は、電話で依頼を受けたとしても、原則は置き配厳禁です。今後、柔軟に対応が認められれば利用しやすくなるんですけどね。クレームの可能性がある限り難しいかもしれません。

宅配ボックスについて

宅配ボックスへの配送指示についても、基本的には僕はありがたいと思っています。空きがあれば確実に配達完了することができるので、再配達の可能性がなくなりますからね。

かなり欲を言ってしまうと、例えば以下のようなケースで宅配ボックスを使用できれば嬉しいです。

  • 20階建ての大型マンションの20階に住んでいる方へのお届け
  • 配達完了までが早い宅配ボックスを設置してある個人宅へのお届け
  • エレベーターのないアパートで5階のお部屋の方へのお届け

集合住宅の上の階に行くより1階のボックスへの配達の方が楽ですし、個人宅でもレバーを下ろすだけでロックがかかるボックスへのお届けなら、対面するよりずっと早いですからね。

ちなみに、配達が早い宅配ボックスとは以下のようなものです。

最高の宅配ボックス

扉を開いて荷物を入れて、裏のレバーを下ろして閉めるだけでロックされます。配達員からすると、控えめに言っても最高のアイテムです。

一方で、以下のようなケースで宅配ボックス指示の場合、時間がかかることを覚悟して配達しています。

  • オートロックではないアパートの1階の方にお届け
  • 明らかに宅配ボックスよりも大きい荷物のお届け
  • 個人宅に設置のダイヤル式のボックスへのお届け

玄関まですぐに行けるのであれば、置き配の方が早いですからね。

宅配ボックスに入らない場合は対面配達する必要があるのですが、【一回は入るかどうか確認→インターホンで在宅確認→玄関前まで伺う】といった対応になるので、1件のお届けが長めになります。

ちなみに、ダイヤル式のボックスとは以下の写真のようなタイプです。

ダイヤル式宅配ボックス

色んなダイヤル式があるんですが、荷物を入れてロックして、不在票を書いて投函しなくてはいけないという意味では全部同じです。正直言ってしまうと、個人宅でこのようなボックスを使うのであれば、玄関前に置き配の方が嬉しいです。もちろん、盗難や紛失を心配される方もいると思うので、可能な範囲でですが。

宅配ボックスにお届けできない理由

少し補足です。「宅配ボックスへの配達を指示しているのにインターホンを押された」みたいな経験をされたことはないでしょうか。

もちろん配達員は指示を確認していますが、こうなってしまう理由としては以下の通り。

  • 宅配ボックスが埋まっている
  • サイズオーバーで荷物が入れられない
  • 表札と依頼人の名前が違う
  • 宅配ボックスに鍵がかかっていない

お届け先が確認でき、荷物がボックスに収まって、かつ盗難の心配がない状態ではじめて、宅配ボックスにお届けすることができるんですね。

配達員としては、どうしても誤配や盗難リスクを考えてしまいますので、間違いのない対面配達を選びたいというわけです。

不在で持ち帰るのは日常茶飯事

配達員としての理想を語りましたが、不在で荷物を持ち帰るのは日常茶飯事なので、特に問題ありません。100個配達したら、10個くらいは持ち戻るのが普通です。

たしかに、個建て(1個の配達完了で報酬が発生する)契約のドライバーは、持ち戻りの荷物が多ければその日の売上が減りますから、キツいと感じる面もあります。

しかし、そういうのを見越して、早めに配達に出て宅配ボックスを押さえるなり、出かける前のお客様に対面配達できるようにするなり、各自工夫しています。それも込みで配達員の仕事です。

僕は、156個配達して、持ち戻りの荷物が43個だったという日がありました。配完率がダントツで低かった日だったので覚えています。こういうのを経験すると、不在が続いても、もはや何も感じなくなるものです。

時間指定がない、または入れられない荷物の場合、ドライバーが好きな時間に伺うわけですから、不在なのも仕方ありません。ただ、再配達依頼は早めにいただきたいな、というのが配達員の本音です。

配送会社ごとのサービスには差があることをわかって欲しい

配達員として、一つだけお客様にご了承いただきたいことがあります。それは、配送会社ごとに提供できるサービスには差があるということです。

身近な例で言うと、ヤマト・佐川・郵便局は原則サインが必要ですよね。あれは、サインか印鑑が押された伝票を営業所に提出するためです。「サイン大丈夫です〜」と言われることがありますが、配送会社としては本当は認めていないことなんです。

一方で、Amazon配送の場合は100%サイン不要です。全て携帯端末で処理すればOKなので、伝票を持ち帰る必要がないためです。

このように、荷物の受け渡しの時もルールが違うように、各社各局面で対応が異なります。

再配達依頼の方法が大きく異なる場合あり

ドライバーが一番センシティブになるのが、再配達依頼のタイミングです。

例えば、ヤマト・佐川・郵便局の場合は、所定の時間内であればドライバーに直接電話ができて、「◯◯時以降に再配達お願いします」と依頼ができます。時間帯や荷物量にもよりますが、できる限り対応したいと考えているドライバーが大半です。

一方で、Amazonの場合は、お客様から直接ドライバーに電話するシステムが存在しません。再配達依頼は全てオンラインからになります。

ただ、ドライバーからお客様に架電をすることがあります。『置き配不可』などを選ばれていて、かつご不在だった場合、荷物を持ち帰る前に一報入れるルールになっているためです。

で、この時に「◯◯時以降に再配達お願いします」と言われることがあるんですが、電話では受付ができないため、「オンラインからお願いします」とご案内するんですね。

しかし、オンラインからの再配達依頼だと、タイミング的に翌日配送になることが多いため、「何でできないんですか?今日受け取れないと困るんです。夜帰宅した後に必ず持ってきてください」と言われてしまったりします。

電話がつながってるのに、何で口頭で再配達依頼ができないのか、理解ができない方もいるかもしれませんが、午前と午後でドライバーは入れ替わる可能性が高く、担当ドライバーの判断で勝手なことは言えません。

こうした点が、ヤマト運輸ではできても、Amazonではできないサービスの違いです。お客様にとっては、配送会社なんてどこも同じかもしれませんが、ドライバーからすると他社同士。できることが違います。

近い将来に当日再配達がなくなるかも

少し前に、配送業の2024年問題についての記事を書きました。

■関連記事>>2024年問題へ現役の軽貨物ドライバーが思う傾向と対策【物流危機】

かなりざっくりですが、正社員ドライバーの労働時間が短くなるので、宅配の荷物も届きづらくなるよ、ということです。

僕は、某大手配送会社の営業所で委託ドライバーをしていましたが、その頃から会社側はドライバーに効率的な配送を求めるものの、現場レベルでは「そんなの無理」っていう構図が続いていましたから。

今までは残業時間ギリギリまで使って対応していたものの、今後は定時を守らなくてはいけなるなるので、配達能力は確実に落ちるでしょう。

特に再配達に関しては、多くの方が当日(平日なら夜の帰宅後)に自宅で受け取りたいでしょう。しかし、何年後かわかりませんが、この対応もそのうちできなくなると僕は思っています。

ですので、今のうちから宅配ボックスを用意しておくのがおすすめです。配達員のことを考える必要はありませんが(考えてくださると大変嬉しいですが)、自分自身が荷物を確実に受け取れるようにするために、ですね。

荷物を受け取りやすくするための宅配ボックスは、以下の記事の中で紹介しています。是非合わせてどうぞ。

■参考記事>>【おすすめ7選】宅配ボックスに荷物を入れてくれない原因と対策

それでは今回はここまでです。最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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