【千葉市若葉区の『おもくろや』店主・佐々木直美さんにインタビュー】大人の趣味にボードゲームがオススメな3つの理由

インタビュー

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

こんにちは、社会人になってから無趣味が続いた渡辺です。

ですが、ブログに出会ったことで、毎日コンテンツや記事構成を考えるのが楽しくなったり、作業時間を確保したいので仕事を早めに終わらせたりと、かつてはボーッと過ごしていた日常にメリハリが生まれました。

何が言いたいかというと、趣味を持つことで生き生きと過ごすことができるということです。

今回は、かつての僕のように(趣味ないなぁ…)と考える方へ、ボードゲームどうよ?という提案のような記事をご用意しました。

千葉市若葉区のボードゲームの遊べるお店『おもくろや』さん店主・佐々木直美さんに、ボードゲームの魅力を余すところなくお話しいただいています。少し長文ですが、最後まで読むときっと、ボードゲームがやりたくなっている…かもしれません。

※おもくろやの店舗紹介記事はこちらに書きましたので、合わせてどうぞ。

✅千葉市のボードゲームが遊べるレトロ空間『おもくろや』店主:佐々木直美さん

  • 家族は夫と猫2匹、やりたいことが多すぎて一日72時間くらい欲しいアラフォー
  • ご主人と共通の趣味を持とうという話になったことをきっかけに、ボードゲーム歴は13年目、『おもくろや』は4周年を迎える
  • ポストコロナ時代を前に、地元でリフレッシュができるボードゲームの魅力を発信していきたい
  • ボードゲームの他には、手芸とレトロ雑貨集め、食べ歩きが好き

✅インタビューした人:渡辺大悟

  • 1986年生まれ、牡羊座、A型
  • 千葉県出身、千葉市若葉区に移り住んでからは10年目
  • 得意不得意の凹凸が激しくやらかし気味だが、誰かの役に立ちたいと思っている

詳細を少しだけプロフィールに書いておきました。

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大人の趣味にボードゲームがオススメな3つの理由

率直にお伺いしたいんですけど、ボードゲームの魅力を一言で表すとしたら、どういったものになるのでしょうか。

うーん、一言で表すのは難しいですけど。とにかく面白いんですよ!(笑)

(笑)まぁ、やってみないとわからないってところだと思うんですけど

一度プレイしていただかないと、わからない部分は沢山あるんです。体験していただく前に、どうにか片鱗が伝えられたらいいんですけどね。…何て言うか、ストレス発散できるんですよね。

(一般的に)みなさん大人になって、家と会社の往復でストレス溜まってそうですもんね。

そうですね。そういう方に是非ボードゲームやってほしいですよね。大人になると子供の頃のように感情のブレーキをとっぱらって笑ったりしゃべったりっていう機会がだんだん減って来ると思うんです。でも、盤上は真剣に笑ったり、真剣に悔しがったりできる場所。そこでは会社員のサトウさんでもなく、〇〇ちゃんのパパやママでもなく、役割を一旦降りて安全に自分を解放できる場所、なんですよ。そこが魅力の一つだと思います。もちろん一緒に遊んでくれる人への感謝や最低限のマナーは必要ですが……。

盤上では誰でも対等に交流できる

13年くらい前に、ボードゲームに初めて触れられたと思うんですけど、その時はどういう心境だったんでしょうか。

一番最初は、正直よくわからなかったんです。夫と二人で遊んだ時に、イラストがすごく童話チックで私が好きな雰囲気だったので、「わぁ、かわいー🎶」っていうのと、「(こういう世界に触れるのも)いいかもねー」くらいのテンションだったんですけど。本当にハマったのは、複数人で遊んだ時。4人でだったんですけど、すごい楽しかったんですよ。何だろう、あの楽しさは、って今になって思いますけど。

ご自身にとって、すごく新鮮だったんでしょうか。

説明が難しいんですけど…そこに座ってる全員が、社会的立場とか、年齢とか性別、その人が持ってるバックボーンとか全部取っ払って、ただただゲームのみでのやり取りができるんですよね。そこにあるのは、ゲームのルールを駆使したやりとりが全てで。ある意味、対等というか。
自分の一手一手がダイレクトに他プレイヤーさんに響くし、もちろんその逆もあって。そのリアルな手応えが、それがすごく気持ちよかったんですよね。相手が繰り出してくる手に対して、どれだけの知恵をもって応戦できるか、そういう…健全な殴り合いというか。何て言ったらいいんでしょう…

健全な殴り合い(笑)

ちょっと表現が…誤解を招きそうですね(汗)何か闘争本能とか、攻撃性みたいなものを、健全に放出できるというか。卓上の格闘技、あるいはスポーツみたいな。ゲーム上でなら、ゲームとして、どれだけ全力でぶつかっていっても大丈夫な人が周りにいるのがすごく楽しいんですよね。そうやって、対等に交流できるのもボードゲームの魅力かな、と思います。

童心に帰れる

お店に来られる方って、どれくらいの年齢層のなんでしょうか。大人の方が多いですか?

うちのメイン層は30代前後、20代から40代の方が多いです。

いい大人たちが、この場所で熱いバトルを繰り広げてるわけですね。※インタビューはおもくろやさんの店舗で行いました

連日ここで熱き闘いがくりひろげられるという

そうなんですよ(笑)みなさんすごく真剣で、「あー、その駒俺が取ろうと思ってたのに!」とか「あと1手番あれば勝てた!」「1金足りない!」とか一生懸命悔しがったり、何なら絶叫したり(笑)一喜一憂してるんですけど、その瞬間て本当に生き生きしてて。全身全霊で遊んでるなぁって思いますよね。

童心に帰るって感じですね。

まさにそうです!童心に帰る、自然に没頭してるというかね。没頭させられてしまうのかもしれないですよね。ボードゲームには、人と対面で遊ぶことには、ついむきになってしまうとか、つい素の自分が出てしまうみたいな。そういう力があるように思いますね。

自分に合ったジャンルのゲームが見つかる

ボードゲームって、やったことがない方も多いと思いのですが、どんな風にイメージしたらわかりやすいですかね。

ひとくちにボードゲームと言っても、その中には色んなジャンル、種類があるんですね。例えば、映画が趣味ですって一言で言っても、ホラーが好きな人もいれば、恋愛ものが好きな人、ヒューマンドラマが好きな人、アニメが好きな人とか、色んなジャンルの映画好きがいるように、ボードゲームもそれと一緒なんですね

すごい、わかりやすい!

※ボードゲームのジャンルについては、画面下の補足で詳しく解説していただいています

なので、まずは色々なボードゲームを遊んでみてほしいんです。その中からだんだん自分好みのジャンルが見つかってくると思います。3時間とかかかるヘビー級ゲームが好きな人もいれば、20〜30分で終わるパーティゲームが好きな人もいますし、謎解きみたいな推理系ゲームだったり、一回遊んだらそれっきりのレガシー系ゲームもあるんですよ。親戚みたいな存在で、人狼とか、トレーディングカードゲームもありますしね。

人狼とかポケモンカードゲーとかは、だいぶ一般的ですよね。

そうですよね。そこを入口にボードゲームを遊びにいらっしゃる方もいますね!あと、他に親戚的な存在では、テーブルトークRPGっていうのもあるんですよ。テーブル上で冒険に繰り出す、ごっこ遊びみたいな、ロールプレイングをしながら遊ぶゲームとかもあるんですね。なので、どういったジャンルに興味があるかって、本当その人次第なんですね。だから、まずはその入り口に立っていただきたい、機会があれば是非ボードゲームを体験していただきたいですよね。

ボードゲーム……というかアナログゲーム全般はテーブル上のテーマパークなんです。
ゲームの箱をひとつ開けるたびに、ルールブックを一冊開くたびに、そこにはまったく違った遊園地が広がっているんですよ。「3時間なんてあっという間でした!」「時間が足りない!」「また来ます!」ほとんどの方がそう言ってとびきりの笑顔でお帰りになります。

ボードゲームを通じて趣味仲間ができる

お店をやられていると色んな問い合わせが来ると思うんですけど、どういったものが多いですか。

1人で行っても大丈夫ですか、遊べますか、とか、予約して行った方がいいですか、とかが割と多いですね。やっぱり、ボードゲームに少し興味を持ったは良いけど、そもそも1人で行って遊べるのかな、って不安に思う方が結構いらっしゃいますね。

1人で来られたら、どう対応されてるんですか?

当店の場合、twitterとか公式LINEを使って、「今お客様がいらっしゃってます。相席OKですよ。」っていうのを告知します。

へー、そうなんですね!

それを見て、「遊べる人いるんだったら帰り道寄ろうかな」とか。そんな感じで寄っていただいてますね。ただ、その時たまたま都合のいい方が捕まればの話なので、100%相席をお約束できるものではないんですね。1人用のゲームもあるので、店内でお待ちいただきながらプレイしていただくとかですかね。ただ、店舗主催のゲーム会っていうのがあるので、まずはなるべくそちらに参加いただくことをオススメしています。

あ、なるほどー。じゃあ、大丈夫ですね

ボードゲームにはそういう相席文化があるので、イベントに参加しているうちに、徐々に顔見知りも増えていくんですよね。そうすると、人の繋がりも生まれてゲームの合間に談笑する機会も増えて。そういうのを見てると、店主としてもよかったよかったと思うんですよね。

はい。

ただ、深い友達関係になりすぎる必要もないと思っていて。「相席で遊んだからと言ってもLINEとかすぐに交換しないでね」とも言ってます。ここ(=お店)でしか遊ばない、話さないっていう知り合いもいていいし、一回遊んだからプライベートまで全部友達にならなくていいんですよ。そこが、初心者の方だと、相手に失礼なんじゃないかと思っちゃったり、そういうものかと思ってすぐに教えちゃう人もいるので。

SNSで(友達の)申請来たら受け入れなきゃいけないんじゃないか、みたいな。

そうそうそう、別に距離を近づけたくないな、と思えば、連絡先を交換しなくたっていいんですよね。ボードゲームのプレイヤーも世間と同じ割合で、色んな人がいます。合う合わないもある。それは数回楽しく遊べたからといっても、すぐにわかるものではありません。

だって、もったいないんですよ。合わない人と無理に付き合って、こんな楽しいもの(=ボードゲーム)まで嫌いになってほしくないなって思うので。人と人とが対面で遊ぶのが最大の魅力であると同時に、だからこそ人との距離感もとても大切な事で。だから、こういうことは発信していきたいなと思ってます。

ボードゲームに限らず、合う人合わない人って確かにいますもんね。

そうですね。ネガティブなことも話しちゃいましたけど、ご縁そのものを否定したいわけではなくて。相席文化が前提だからこそ、人との距離感は慎重にねっていうだけで。私はプラス面の方がずっと大きいと思ってますよ!ボードゲームを通じて、良い出会いが沢山ありましたからね🎶大人になってから、また一緒に遊びたいとか、あなたと遊びたいと言ってもらえる知人友人が年々増えていくって、すごい環境だと思います。

お店なら困った時もすぐ相談できるから安心して遊べる

女性のプレーヤーさんも結構いらっしゃるんですか?

結構いらっしゃいますよ。増えてると思います。お店の男女比も…6:4くらいですかね。日によって男性の方が多かったり、女性の方が多かったり…まちまちです。でも、私がボードゲームをはじめた13年前って、女性のプレーヤーさんって全然いなかったんですよ。私の行動範囲内にはっていうことですが。私自身は本当に好きで、ボードゲームサークルとか行ってたんですね。夫が来れない時は1人で行ってましたけど、(他の参加者は)全員男性、みたいな。最初は向こうも「女の人来ちゃった、どうしよう」みたいな感じでした。

へー、そうなんですね。男性だらけの中に女性が来たので、どう接して良いかわからないみたいな感じだったんですかね。

そうかもしれませんね。みなさんすごく親切で、ずいぶん気を使ってもらっていたと思います。ただ、ゲームを(真剣に)やってるうちに、「こいつはただ(楽しみに来てるだけ)のゲーマーだな」ってわかってもらえたみたいで(笑)性別の垣根を超えてゲーム仲間として接してもらえたのが、すごく嬉しかったですよね。ただ、楽しいことばかりではなくて、まぁ、セクハラみたいなこととか…ちょっとありましたけど。

はい。

何年前からかポツポツ女性プレーヤーが増えてきまして、せっかく興味を持ってくれてるのに自分と同じような思いはしてほしくないですし、自分がお店やるんだったら、せめてそこは徹底したいなと思って、誰でも安心感を持って遊んでもらえるような環境を作ることに努めてますね。

特におもくろやさん女性店主ですしね!

んー……女性だから、というか……(考え込む)ああ、わかった!しんどい体験が教訓になっているので、そこが強みなんだと思います。性差による意識のズレでしんどい思いをする人が、女性とか男性とかに限らず、少しでも減るようにフォローしていきたいです。そのためには自分の意識も日々アップデートしていかないとですし。みんなで仲良く楽しく遊び続けるために、大事な事だと思っています。

最近では「1人で行って大丈夫ですか」って質問の他に、「女性なんですけど大丈夫ですか?」って問い合わせも多いんです。その辺りは大丈夫ですっていう回答を、うちのHPのQ&Aでも掲載させていただいています。おひとりおひとり、お話しをお伺いしながらおすすめのボードゲームをお出ししていますし、店内に店主が常駐していますから、いつでも飛んでいきます。

そういうところしっかりされてるとご新規さんの方はすごく安心だと思います。

人と人が対面で遊ぶ趣味だからこそ、人同士の調整も仕事のうちだと思っています。
あれです、歯車同士がなめらかに動くための油みたいな。いい油をさしますので(笑)ぜひ、気軽にお越しいただければと思います。

おもくろやは厳選した品揃えが特徴

プレイ中のイメージ

僕は、ボードゲームカフェには行ったことないんですが、おもくろやさんの強みというか、特徴的なところってどういうところなんでしょうか。

うち、ボードゲームの(置いている)数がかなり少ないんですよ。100個…くらいですかね。遊ばれてないものは外して、増えすぎないようにしています。一般的なボードゲームを遊べるお店って、普通は(少なくても)300くらいから、上は1000、2000。3000とかっていうレベルで置いているお店もあります。

すごい!置ききれないですね(笑)

沢山の種類を数多く取り揃えてます、旧作から最新作まで網羅してますっていうのが、ボードゲームのお店の価値の一つになってると思うんですね。その中で、ボードゲームの数をあえて少なく厳選しておいているというのは特徴だと思います。ボードゲームカフェを渡り歩いているお客さんからは驚かれます、これで大丈夫なんですか?とか(笑)

そうですよね。どういう視点で厳選しているんでしょうか。

あまりにも種類が多過ぎると、まず選びきれないんです。迷っちゃう時間ももったいないですし、初めて遊ぶ方には「ボードゲームって楽しいんだ」って思って帰っていただきたいので、確実に楽しい(と思える)ものを置いてるんですよ。

はい。

ボードゲームの本場がドイツなんですけど。ドイツ年間ゲーム大賞っていうのがあって、毎年(大賞作品が)1作ずつ出されてるんですけど、受賞作を絞って置いている棚もあります。

 

おもくろやさんの店内

あともう一つは、繰り返し再販されているもの。ニーズがあるものは必ず再販されるんですね。だから、ロングセラーのものに絞って置いてます。時間が経過していても、ちゃんと遊ばれ続けているものですよね。でもたまに軸がぶれて、自分が超気に入ったから買う!みたいなものもあります(笑)コンセプトからずれちゃうんですけどね。

そういうのもあっていいと思います(笑)

はい。趣味枠って言ってます(笑)あとはやっぱり流通がしっかりしてるものを大事にしてますね。お客様が遊んで「楽しかったから自分の友達とも遊びたい、欲しい!」って思った時に、売ってないとか、すごいプレミアが付いてて1個2万円くらいする、とかだと買えなくてガッカリみたいなこともあるので。絶版品が多いんですよ、ボードゲームって。だから、今でも流通してて定価でちゃんと買えるものを置くようにしてます

本当に初心者大歓迎!ルールが全くわからなくても熱くなれる

なるほどー。そこがお店作りのコンセプトにも繋がってる気がしました。ビギナーさんに楽しんでもらいたいのが伝わってきます。

そうですね、ボードゲーム自体をまず知ってもらうことと、どれだけ楽しいか知ってもらうのをすごく大事にしたいんですね。

大体何かの告知物を見てると、初心者大歓迎!って書いてるのよく見ますよね。でも、意外とガチ勢の方が多かったりとか、参加してみたらやっぱり初心者だと厳しいな…って感じたりすることがあると思うんですけど。

確かに、ボードゲームって難しそうってイメージ持たれてる方多いと思います。ただ、当店の場合、ルール説明をサービスとして提供してます。もちろん、別卓でかかりっきりになってしまう時間帯もあるかもしれないので、100%はカバーしきれないかもしれませんけど、1人で(お店を)回してるので。できる限り対応できるようにさせていただいてます。

そうすると、ビギナーさんもすごく安心です

ルールの難しいものとかわかりづらいものも無きにしもあらずなんですけど、繰り返し読めばわかるとか、ちょっと駒を動かしてればわかるっていうものも沢山あるんですね。いずれにしても、ルール読む段階でつまずいちゃうのはもったいないなっていうのがあるんで、そんなルールを読むっていうコストがどうでも良くなるくらい、ボードゲームって楽しいんですよ!って伝えたいです。

かなり熱いですね!(笑)

ありがとうございます(笑)実際、最近仲良くさせてもらってる方で、福祉施設を運営している方がいらっしゃるんですが、お店に興味を持って遊びに来てくれたんですね。しかもお友達と。で、帰る時に、「ふみちゃん(=佐々木さん)、分かったよ、私。あなたが何でこのお店を一生懸命やってるか分かった気がする!」って言って、来月の予約までいただいてしまって。

※実は、ここで紹介いただいた福祉施設とは、当ブログでもインタビューさせていただいた、特定非営利活動法人SORAの施設長・田中加奈子さんでした。

へー、すごいですね!

やっぱりあるんですよ。実際に遊んでもらうと伝わる楽しさというか。何かがそこに(笑)

趣味探してる方って、仕事上でのストレスもあるでしょうし。何か発散したいとか、何かにハマりたい!って思ってる方って、少なくないと思うんですね。

そうですね。さっき(=前記事で)もお話ししましたけど、年齢も立場も関係なく、対等に、時間を忘れて笑って没頭したあとは、気が付くと溜まったストレスもリセットされていると思います。そういうのを求めてる方には、ボードゲームはピッタリですよ。

都賀駅から徒歩2分・フリースペースとしても利用OK!

ホームページを拝見すると、フリースペースみたいな記載があると思うんですが、何か小さめのイベントにもお店を使えるのでしょうか。

ボードゲームのプレイスペースとしては、ほぼ土日祝日が中心なので、平日場所が空いてるのがもったいないっていうのがありまして。哲学カフェとか読書会とかですね、文化的な遊び、というか活動に使ってもらえたら嬉しいなって思いがあるんですよ。で、またそこに来た方同士で文化の交換じゃないですけど、こういう楽しみがあります、こういう世界がありますよっていうのを見せ合えたら素敵だなと思いもあって、何か文化の交差点みたいになれたらな、と。

やりたいことは是非相談してねってことですね。

そうですね。やっぱり、大人になると自分にスポットライトが当たることって少なくなってくると思うんですけど、大人の方にも日常的に自分のやりたいことをかなえてイキイキしてて欲しいんですよ!それで元気になって帰って欲しいっていう、私も見てて楽しいですしね。良い笑顔で帰られる方を見ると、「よし、今日の勝利条件達成!」みたいに思うんですよね。

◯◯バーとか1日店長みたいな、コンセプトカフェみたいなイメージですよね。駅も近いですし、歩いて2分ですよ

そうなんですよね。ボードゲームでは割とそれができていて、ボードゲームを初めて遊んだお客様がうちに通われるうちにお気に入りのゲームを見つけて、「このゲームの会を開きたいんです」って(いうことで)、1卓予約していただく、みたいな流れもできてるんですよね。

はい。

で、その(ミニゲーム会を開く)ご自身も主催ということで緊張されてるんですけど、1回終えるとすごく良いお顔になるんですね。できた!って自信に繋がって、「今度はこれのゲーム会やりたいので募集手伝ってください」とか。1日店長だとすごく大変だと思うんですけど、もっとちっちゃいところで1卓だけ使ってできるようなことから始めていただければな、と思いますね。

これまでは、どういった使い方をされる方がいらっしゃったんですか?

今までですとゲーム関係がやっぱり多いんですが、様々なゲームマスターのデビュー、なんと当店デビューからさらに羽ばたいてプロのゲームマスターになった方もいます。大小のボードゲーム会やTRPG(=テーブルトークRPG)会の主催はもちろんのこと、読書会や千葉市長との対話会の場として使っていただいた事もありました。お客様の「好きなこと」「やってみたいこと」「文化活動」のご活躍の場として、イキイキとした毎日のお手伝いができたら、こんなに幸せなことはありません。

編集後記

今回は、大人の趣味にボードゲームが最適である理由について、実際に店舗運営をされている方の視点から解説していただきました。まとめると以下の通り。

 

  • 盤上では、年齢や性別、その他バックボーンは全く関係なくなり、童心に帰れる
  • ジャンルが多岐に渡るので、自分にあったゲームが見つかりやすい
  • 趣味仲間ができやすい
  • お店なら困った時もすぐ相談できるから安心して遊べる
  • とにかくストレス発散できる

店主の佐々木さんとは、別のイベントで一度だけお会いしたことがあり、今回インタビューさせていただくきっかけになりました。お人柄もそうですし、店内も落ち着いた雰囲気で、ついつい話し過ぎてしまいました(汗)

<補足>ボードゲームのジャンルについてもう少し詳しく知りたい方へ

ボードゲームのジャンルについてもインタビューしておりますので、こちらに記載致します。

代表的なものとしては……

たとえば【バッティング】系と呼ばれるもの。これ、<被っちゃイヤよ!>というしくみのもの。
たいていは相手と同じカードを出したりなんかすると、お互いに勝利点がもらえなかったり、不利益を被るので相手と被らないように考えなきゃいけない。その心理的なかけ引きが楽しいんですね。

【拡大再生産】系と言われるものは、はじめに少ない資源をやりくりして、だんだん資源を大きくしていくジャンルです。モチーフは街だったり、領土だったり色々ですが、自分の工夫次第でどんどんできることが増えていく、というのがとてもエキサイティングです。

その他にも、自分の役目を隠したまま、目的の達成を目指す【正体隠匿(しょうたいいんとく)】系と呼ばれるゲームのスリル感!

【ブラフ】系と言われるジャンルでは嘘をついたり、嘘を見やぶったりすることがメインです。ふだんって嘘はタブー視されていますから、遊びながら変な汗をかきそうになりますよ(笑)

それから、いかにおもしろい言葉や文章を作れるかを競う【大喜利】系
奇跡のような爆笑ワードが誕生することもしょっちゅうですね。

【陣取り】系、【スピード勝負】系、【記憶】系、パズル要素や数学的要素……まだまだたくさんあります。

※より詳しく知りたい方は、ボドゲーマさんのサイトで解説されていますのでご参照ください

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