【誰でも受かる】ディーラー営業マンが底辺だと断言する5つの理由

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こんにちは、わたなべです。

僕は新卒で県内のディーラーに就職したのですが、親からはもちろん、同級生とか親戚とか、さらには妻の両親にまで、「営業マンてすごい大変よね」と言われたことがあります。

会社に入った頃の僕は言葉通りに捉えていたのですが、今はもっと深い意味があったんじゃないかと思っています。つまり、ディーラーの営業マンて底辺仕事なんじゃないの?と思われていたんじゃないかということです。

日常的にディーラーを利用していて、頼もしい営業さんに担当してもらっている人はそう考えないかもしれませんが、自動車会社とある程度距離を取った付き合いをされている方は、「大学を出てまでやる仕事じゃないよね」と考えている方も一定数いることでしょう。

僕は人から必要とされる仕事だと確信しているのですが、営業マンを経験してきた中で、この人からは底辺仕事だと思われているだろうな、と肌で感じた瞬間もたしかにありました。

そこで今回は、なぜディーラー営業が少なからず底辺と思われるのかについて述べていきたいと思います。

特に以下のような方の役に立てるよう、記事を作成しています。

  • ディーラー営業マンの仕事は底辺だと聞いたことがあるが本当なのか気になる方
  • 身内がディーラー営業マンになった、もしくは現在目指して頑張っている方
  • ディーラー勤務を通じた自身の将来性に不安がある方
  • ディーラー営業マンが底辺だと断言する5つの理由
  • 世間の評価ほど当てにならないものはない
  • ディーラーに勤めて明らかに身についた3つのスキル

ディーラー営業マンが底辺だと断言する5つの理由

新車営業マンへのイメージが良くない理由として、考えられるものは以下の通り。

  • 歩合給で稼がなければ給与水準が低い
  • 新車や車検などのサービス販売以外にスマホなども売らされる
  • 大卒が入社条件であるものの仕事内容は学歴不問
  • ノルマ達成できなければ詰められ方が想像を絶するほど激しい
  • 職場の定着率が低いので営業マンがコロコロ変わる

一つずつ解説します。

歩合給で稼がなければ給与水準が低い

一般的に、ディーラーの給与は【基本給+歩合給+手当】で構成されています。歩合給とはもちろん、新車販売や車検の獲得などによるマージンの総額のことです。また、ここで言う手当とは、個人の車を社用車として使用した時の借上料とか、通勤ガソリン代などのことです。

会社にもよるので一概には言えませんが、基本給だけでもギリギリ生活はできるものの歩合給で稼がないと結構キツいというのが実態です。

別記事で、過去の僕の手取り額が月20万円程度であると書きました。

■参考記事>>【給与明細公開】自動車ディーラー営業マンの手取り額は20万円程度

これはもちろん、基本給も歩合も入っての金額です。僕の場合、歩合が4〜5万のことが多かったのですが、仮にマージンが0だったとしたら、手取りは大体15万円くらいということになりますよね。

「頑張ってるので給料上げてください!」みたいなことは基本的に通用せず、仮に話は聞いてくれても「頑張ってるのはみんな同じなので、稼ぎたかったらたくさん売ってきてね」とドライに返されます。

やることが多い割に売ったら売ったで会社に搾取されるという点が、底辺と言われやすいポイントでしょう。

新車や車検などのサービス販売以外にスマホなども売らされる

ディーラー営業マンの商材は、車そのものや車検などのメンテナンスサービスだけではありません。

生命保険も扱ってましたし、家庭用地デジチューナーも販売したことがあります。ちなみに、僕の勤務先ではありませんでしたがが、スマホを売っているディーラーもあります。お中元やお歳暮も目標金額が決まっており、達成できなければ自分で買うというのが当然の空気感でした。

■参考記事>>自動車ディーラーで自爆営業なんて本当にあるのか?【結論:あります】

販売会社は大量の顧客データを保有しているので、単価アップのためにいろんなものを売ろうとしているのはたしかに理解できるのですが、営業マンが何でも屋としてこき使われているのはいかがなものですね。

業務委託であれば特定の商材以外は断れますが、正社員なので受け入れざるを得ません。このように、トップダウンな指示によって営業個人の自主性が奪われている点が、底辺な仕事感が増している理由の一つです。

大卒が入社条件であるものの仕事内容は学歴不問

多くのディーラーでは、新卒で入る営業部員に大卒であることを条件に課していますが、僕が入社した時は、諸先輩方で四大卒は数えるほどでした。

仕事内容も、たくさん勉強してこないとできないようなものではありません。たしかに中古車査定士とか自動車保険の取り扱いには資格が必要ですが、取れなかった人は見たことないです。

新車を売るのには資格は要らないですし、どちらかというと(僕はできませんでしたが)愛嬌があるとか、顧客の一人一人のことを思える気持ちが大事です。

大卒のメリットを感じたこととしては、高卒よりも基本給が1000円くらい高かったことくらいでしょうか。本当に強いて言えば、ですが。

このように、大学に4年も行っていて高卒でもできる仕事に就いているなんて底辺、みたいに考えられていても不思議ではないです。

ノルマ達成できなければ詰められ方が想像を絶するほど激しい

ディーラー営業マンに課せられた最大の責務はノルマ達成です。もちろんクリアできれば本当に何も言われませんし、勤務時間中どこで何をやっていてもOKです。

しかし一方で、ノルマができなければそれはもう激しく詰められます。まして、それが数ヶ月続いてしまうとか、想像するだけでも地獄です。

会社によってはチームにノルマを課しているところもあるので、その場合は個人への詰め方はややマイルドになるかもしれません。ただ、営業マンへの給料は顧客からの売上から出ているので、利益を上げない営業マンがいれば、会社は必ず何とかしようとしてきます。

どれだけ学生時代に勉強してこようが、真面目に誠実に生きてこようが、毎日ゴミ拾いをしてから出社するスーパーボランティアであろうが、売れない営業マンは全く評価されません。会社に居づらくなると同時に、人格否定されたように感じる日々が続きます。

こういう状態の時は、「俺って社会の底辺かも…」と考えてしまうものです。

ただ今思えば、本当に底辺なのは、数台は売るものの上位層には決して入らないため店長からいつも怒られている、そんな状況に慣れきってしまっている人のことだと思います。実際に覇気がなくなって淡々とこなすだけの営業マンは存在します。せめて、今はダメでもノルマ達成のために活動し続ける反骨真は持っていたいものです。

職場の定着率が低いので営業マンがコロコロ変わる

ディーラー営業の職場環境は、新人が定着しづらい傾向にあります。

僕の経験上、15年以上やっているようなベテラン勢は、ほとんどの人が定年まで辞めませんでしたが、若手ほど離職率が高かったです(僕もその一人ですが)。

顧客に対してもイメージはどうしても良くないですよね。担当営業マンがコロコロ変わるディーラーって、「この会社大丈夫か?」って誰だって思うでしょうし。

ただでさえディーラー営業って印象があんまり良くないんじゃないかと僕は思ってるのですが、こういう使い捨てみたいな印象を社会に与えてしまうと、やはり底辺な仕事だと思う人も出てきてもおかしくはないです。

■参考記事>>【自動車ディーラー】あなたの担当営業マンがコロコロ変わる本当の理由

世間の評価ほど当てにならないものはない

いきなり、いかにディーラー営業マンが底辺であるかについて、熱く語りすぎてしまいました。が、冒頭でも触れたように、僕は社会的にも必要な仕事じゃないかと考えています。その理由としては以下の通り。

  • 良い営業マンから車が買えて良かったと思う人は必ずいるから
  • ユーザーからすると距離感が近すぎず遠すぎず、比較的何でも言いやすいポジションだから
  • 事故や故障の際には一番頼りになる存在だから

これら全て、僕が現役営業マンの時にユーザーから言われたことのある言葉たちです。こういうニーズがあるとわかっていたので、接客の時はかなり意識していました。

ここまで読んでいただいている方の中にも、これから自動車会社に就職されるタイミングの方や、家族がディーラー勤務をされている方も少なくないかもしれません。そういう方は、何となくディーラーで働くことに対して良くない意見を聞いたり、ネット上で底辺の仕事だみたいな記載を見てしまうと、「大丈夫なのか?」と心配になるかもしれません。

しかし、気に病む必要は全くありません。大半は他人が何となくのイメージで言っているだけなので、気にすることないです。

僕も、何でわざわざ一番キツイ仕事に就くのかとか、入社して本当に大丈夫なのかとか散々心配されました。

しかも入社当時、社会常識を全く持ち合わせておらず、その結果人を怒らせる天才とまで言わしめ、退職するまでに数百の失敗を積み重ねてきました。それだけに誰よりも心配されていたんじゃないかと思います。

そんな人間でも9年間勤務してきましたし、結婚して子供を授かることができ、マイホームを購入することができました。

■参考記事>>ダメ営業マンが全国表彰を受けるまでの軌跡【たった1つの武器でも戦える】

ただあまり無理すると病んで再起不能になるので、万が一の際は逃げてもいいという考えを持っていて欲しいなとは思います。

ディーラーは誰でも受かるのか

現在、ディーラーで働くために準備したり、面接を受けたりしている方もいるかもしれませんが、自動車販売会社の入社難度は低めです。ただし、メーカーを選ばなければ、ですが。

販売台数の多いメーカーの販売会社ほど高い給料をもらいます。すると設備や待遇が良いので、人が集まります。競争率が高ければ落ちる人も当然出てきますよね。

ただ、販売台数下位のディーラーに行くと、働きたいですって言うだけで大歓迎されます。

もちろん働きやすさとか給与水準とかって、長く勤務していくことを考えるとかなり重要な要素なので、拘りたいと思う人が多いでしょうけど、人気メーカーに行って落ちまくってる人は逆張りするのもありです。

トヨタとかに行くと営業マンがいっぱいいるので、そもそも成績では絶対に勝てないみたいな人が大勢います。ノルマもかなり高いです。新車を週1台売るのは大変なことなのですが、その程度で何喜んでんの?できて当然じゃんっていう世界です。

しかし、小規模のディーラーだとライバルが劇的に少なく、ちょっと販売台数を固め打ちしただけで一気にスーパースターです。週に1台コンスタントに受注が取れれば本当にちやほやされるので、メンタルをやられることもありません。

個人的には、小さい組織で結果を出した方がポジション形成しやすいと思っていますので、激しすぎる競争を避けたい方にはおすすめな選択肢です。

ディーラーに勤めて明らかに身についた3つのスキル

ディーラー営業の仕事の環境については、少しイメージいただけたかと思うのですが、それでも尚、あなた自身はもちろん、家族や知人など身の回りの方がディーラーに就職して本当に大丈夫なのか、また入ってから将来性はあるのかといった不安があるのではないでしょうか。

この問いに対しては、結局はなるようにしかならないというのが僕の意見なのですが、ディーラー勤務を経験したことは自体は間違いなく良かったと思っています。というのも、以下のようなスキルが身についたからです。具体的には以下の通り。

  • 逆境の中を進んでいく忍耐力
  • 自分の意思を通すための交渉力
  • 自分から情報提供するための発信力

それぞれ説明します。

逆境の中を進んでいく忍耐力

自動車営業マンのスタートは、先輩が担当していた顧客を引き継ぐところからスタートするのですが、この層からの新車の受注はあまり期待できません。その理由は、過去記事でも解説したので是非読んでほしいのですが、端的に言うとお店と疎遠になっているユーザーだけが渡されるからです。

■参考記事>>【自動車ディーラー】あなたの担当営業マンがコロコロ変わる本当の理由

普通は太客を他人に渡したりしないですよね。ですので、結局は自力で顧客を掴みにいかないといけないのです。この意味で、証券とか保険の営業マンにイメージは近いです。

では新人でも顧客は取れるのかということですが、これが相当難しいです。入社して最初の壁は実はここです。

僕は新卒で始めたので、ビジネス上の人脈なんてありませんでした。ですので、高校時代の知り合いに電話したりとか、飛び込み訪問やったりとか、ビジネス交流会に行ったりとか、とにかくいろんなことをしました。また、車を見に来店されたフリーのユーザーは優先的に商談を担当させてもらいました。

そうこうしているうちに、ちょっとずつ売れるようになっていったのですが、こういう経験をしていること自体がまさに逆境中の逆境であり、それを乗り越えようとするたびに忍耐力が身についていきました。

この能力が一番今につながっていると思っています。というのも、フリーランスで家族を養っていくのって、会社員時代の何倍も大変ですから。僕が身体的にも収入的にも倒れると、家族が◯んでしまいますからね。

当時はキツイとしか思っていませんでしたが、今では貴重な経験だったと感じています。

自分の意思を通すための交渉力

新車の提案を100回しても、99回はまず断られます。自動車セールスってそんな仕事です。

では断られたら、「あ、わかりましたー。またお願いしまーす。」とただ帰ってくるのかというと、そうではありません。

なぜ断られたのかについて、その理由を追求します。直接聞いたりもしますし、教えてくれなければ奥さんの方から情報を取ったりもします。勤務先や家族構成から推測したりして、とにかく次の代替え時期はいつなのかを特定します。

こんなことを繰り返して、もう1回別の切り口で提案するのか、今はやめておくのかといった判断をしてるんですよね。

こういうことは、ディーラー勤務をすると自然と求められます。まずノルマがあるので売らなきゃいけないですし、上司に商談の状況を報告して、少しでも売れる可能性がありそうと判断されれば、もう1回行ってこいと言われますしね。

この交渉力も、本当に今につながっています。フリーなので会社の看板がありません。そのため、特に自分に何ができて、どういう人に営業をかけるのか考えますし、商談になったらなったで相手に対してどんなメリットを提供できて、そしてそれはいくら報酬をいただけるのか、常に頭をフル回転させてますから。

こうしたことは抵抗なくできるのですが、昔はそうではありませんでした。営業マン時代に気づかないうちに鍛えられた結果だと思っています。

自分から情報提供するための発信力

今でこそ、日常的に記事を書いたり、YouTubeで喋ったりしているのですが、自分でも昔では考えられないことをしているなぁと思っています。

会社員になりたての頃は、カタログ然り、点検の案内状然り、全て会社が用意してくれたものを使っていました。当時の役員が自作でチラシを作っていたのを見て、まじすげーと思っていたくらいです。

しかし、発信力を持たないと売れるようにはならんぞと悟り、自分でチラシを作るところから始めました。さらに、デザイン性の高い年賀状や暑中見舞い、3ヶ月に一度発行の自分新聞、新車を買うとどれくらい維持費が下がるか記載したオリジナルの提案書などなどを生み出していきました。

そして極め付けが、Facebookでライブ配信を始めたことです。SNSで知人に宣伝しようと思ったんですよね。このあたりはまさに今の動画配信につながっています。

現在の活動の軸は発信活動なのですが、原点はあまりにも車が売れないから始めた、というのが本音です。どうしたら売れるのかとか考えなくていい仕事に就いていたら、きっと今この記事を作ってないでしょうね。

このように、僕にとってはディーラー勤務はプラスの経験でした。潰しが効かないとか、将来性について疑問を持たれている方もいるかもしれませんが、とにかくもがいて何とかしようとすることほど経験値が上がることはないと思いますので、自動車業界で働くか迷ったらまずやってみてほしいなと思います。

ということで、底辺だと言われがちな自動車営業マンという仕事について解説してきました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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